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結婚へのチャンス
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男女交際
交際の場とチャンスを求める人に
日本ではさまざまなグループも少ないし、家庭も開放されておらず、またごく自然の男女の交際のできる機関もたくさんはありません。しかし戦後、青年たちのしあわせを考えてくれる先輩たちが、自分の家庭を中心に、交際の場を設けてくれているパーティーや、親睦のグループがいくつかあります。そのうちのあるものは、学校の同窓生に隈るものであり、また、結婚相談所に設置されて、そこに申し込んだ人に限定されていたりするものでもあります。しかし、自分に適したところを選んで、積極的に参加するのはよいことです。もちろん、あくまでもまじめなグループを選ぶこと。そして、その中にいては、常に自分で責任をもち、互いに正しい、気持よい交際をすることがたいせつです。東京にあるもののうち、有名なところを紹介すると、竹山パーティー(竹山謙三郎、千代子夫妻)日高パーティー(日高孝次、艶子夫妻)波多野パーティー(波多野完治、動子夫妻。同窓生に限る)つくし国際婦人協会(柳沼梅子)やよい会(山際よし子。結婚相談所に付設)高根会(高根包子)産経ソシアル・クラブ(会長前田久吉、副会長村岡花子)順不同男女交際の本来のあり方からして、パーテイーやクラブが、何でもかでも結婚へもっていこうという余裕のない人たちに占領されるのは残念です。もちろん、結婚についてまじめに考え合う人たちが、よい結婚をするために、自分を育て、大ぜいの人たちを観察し、その結果、よい配偶者を選ぶことができるなら、これに越したことはありません。そういう明るい希望の場でありたいと思います。それには、第一に、参加する場合の心がまえが大事です。\"本来はこんなところへ来るべきでないが、しかたなく\"といった劣等感や、〃ひっかかってくる異性はいないか\"といった不まじめさ、\"ちょっとのぞいてやれ\"という好奇心、みんな正常な男女交際の妨げになります。このグループをほんとうによくしていきたいーそういう知的な、熱心な気持こそほしいと思います。パーティーやクラブには、趣味や教養のグループ活動がきっとあります。これを思いきり楽しんで、だれとでもこだわりのない交際を、まず始めることです。これは一例ですが、あまりふうさいのあがらない青年がありました。ハンサムで学歴がある他の男性の中では、いつも目立たない存在でしたが、しかし非常に熱心に、グループ活動の世話をしていました。まじめな、こまかく気のつく人なので、主催者も、なんとかよい配偶者があれば、と心がけていたそうです。しかし、彼ぼとうとうよい恋人を得ました。相手も、じみな、しかし清楚な感じの女性でした。彼が惜しみなく人の世話をするのにひかれたということです。彼はまた、彼女のじみな、控えめなところが好きだったそうです。グループの中にいてよいことは、こういう人の隠れたよさをじゅうぶんに観察することができるという点です。しかも、他の人と比較して観察して見ることができます。じみな人にも、自分のよさを発揮する場があるという点です。田舎さん夫妻の場合は、次のようなぐあいに結ばれました。田舎さんは故郷を離れて東京に就職しているのでした。したがって、親しく交際する友人にも乏しく、またある程度会社の仕事に慣れてくると、学生時代のような知識の交換の場がほしくなりました。日高パーティーの話を聞き、友人にすすめられて参加しました。日高パーティーのよさは、常に日高教授夫妻を中心にして会員の交流があるということです。先生夫妻はいつも、「このパーティーは、私が主催しているのだから、私と親しくなってください」と言われるそうです。一年間というもの、田舎氏は、先生を中心のグループ活動の中にいました。夫人は、ちょうど同じころ、失恋した悲しみの中にいました。おにいさんにすすめられて、日高パーティーに来てみました。一年たって、ふと話し合ったことが機縁でした。それも、同じ入学試験を控えている、互いの弟のことを話し合ったのが、親しみを感じるきっかけだったそうです。パーティーに参加すれば、あすにでもよい相手が見つかるような錯覚をもつのは愚かしいことです。田舎さんたちのように、一年間も同じところにいて、やっと互いを発見し合い、その後さらに半年もの交際をつづけて、はじめて恋愛から婚約へと進んだのです。交際のチャンスの少ない人に
時間もなく、交友の場も少ないという人たちたとえば住込み店員さんなどのためには、商店会が主催になって、商店会館などが開放されるようになった例があります。また各教育委員会主催の青年学級も、よい交際の場となります。東京青年ホームは、そういう青年たちのために、レクリェーションの場を設けて、いろいろなグループ活動をしています。遠く家を離れている人たちには、それこそ友人も知り合いも少ないのです。休日には、どこへ行ってよいかわからず、映画館や盛り場で時間をもてあますことがしばしばです。そういう人たちが集まって、その中から友情が生まれればどんなによいでしょうか。そんな目的のために作られたものです。先ごろは、小金井緑地でおにぎりパーティーをしました。二〇〇人近い参加者があり、楽しく遊んで帰りました。おにぎりパーティーとは、各人が作ってきたおにぎりを一つところに集め、みんなで食べ合うのです。これは、おにぎりを作ってこられない人のために、たくさん作れる人が持ってきてあげる、ということでもあるのです。労働省東京婦人少年室長高崎節子さんは、「住込み店員さんたちは、今まで結婚相手はもちろん、友人をつくることもできないありさまでした。せまい範囲で、どうにもならない状態の中では、あやまちを犯す結果も出てくるのです。友人をつくることも不可能ですから、ちょっとした関心を示す異性にはすぐ心をひかれやすく、危険を犯しやすかったのです。そこで、自分が働いていない時間は、できるだけ外へ心を向けるように呼びかけています。そのためには、いっせい休業も必要だし、休日に過ごす場所もほしいのです。最近は、商店主さんたちが、ずいぶん理解を示めしてくれています」と、明るい見通しを語っています。住込み店員さんのような、限定された環境の中にいても、こうした交友の場を通じ、すでに幾組かの夫婦の誕生を見ているのも事実です。
(品川孝子、山下肇、大塚二郎ほか)
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